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知らなかった船のこと②

みなさんこんちには。
HRM株式会社のタカハシです。

苦手なものにいかに向き合うか。
大人になるとどうしても避けられない「苦手」に直面することがあります。

最近では「苦手を克服するよりも得意なことを伸ばしたほうがよい」という論調もありますが、「得意なこと=好きなこと」とも限らないのも事実ではないでしょうか。

むしろ苦手な分野なのに興味だけはある、という場合、もしくは自分が好きなものの中に苦手なものが含まれており、どうしても避けられない、という場合もあります。

そう、まさに自分は今その問題に直面しているのであります。

今回は船に乗るにあたり、実際はどんな知識が必要なのか?あったらいいのか?ということを、自分が悩んだ(未だに悩まされる)ことをご紹介します。

 

海の地図「海図」

車でお出かけする際、今ではナビを使ったり、Google Mapを使ったりすることが当たり前になってますよね。

船にもGPSプロッターという「海図」や魚群探知機が見れるナビのようなものがあります。

「海図」とは言わずもがな海の地図のことで、島や岩礁帯の名前はもちろん、浮標(航路上の標識)、養殖エリア、近づくと危険なエリアなどの情報が表示されています。

※海図については海上保安庁のHPに詳しく載っています。興味がある方はぜひ!

そして「GPS」プロッターという名のごとく、常にGPSで自船の座標を取得しているため、自分が今どこを走っているかが把握でき、座標でお気に入りの釣りポイントを登録できるので、何も目印がない海の上であっても容易にまた同じ場所に行くことができます。

とても便利なGPSプロッターなのですが、その使い方を覚え、慣れなければまったく意味がありません。

当初、自分は「車のナビと似たようなもんだろうし、リアルタイムで座標は分かるし、特に問題ないだろう」と思っていたのですが、ここで苦手に向き合うことになってしまいました。

 

海上はノースアップが基本

通常、車のナビでは進行方向が画面の上に向くように設定されている方が多いのではないでしょうか。

自分もこれまではそのように設定していたので、次は右折だな、左折だな、というのが何も考えなくても見たとおりにハンドルを切ればいい状態でした。

しかし、海上においては常に「ノースアップ」、つまり、進行方向が南であっても、画面上は上が北、右が東、左が西、下が南に固定された状態で使用します。

海上では目印が何もないため、自分が海上でどこを走っているのか明確にするためそのような設定になっているのですが、、

これがややしい。

車と同じで「慣れがすべて」の世界ではあるのですが、車よりも圧倒的に船に乗る機会が少ないため、慣れようにもなかなか慣れるものでもありません。

まして方角を意識して生活したことがあったでしょうか、、せいぜいアパートを借りるときに南向きのベランダ、とか、北枕は縁起が悪い、とかそういうレベルでしか生きてこなかったわけです。

そんな状態で、塩竈湾から亘理沖に向かうとなれば、南を目指す=いきなりプロッター上は真下向かって航行することになるわけです。前に進んでいるのにどんどん画面の下に向かって走る船。進路が東にそれてると言われて軌道修正を試みるわけですが、「今南に向けて走ってるわけだから、東は左に向ければいいのかな。あれ、実は右だったりする?」という大混乱に陥ってしまいます。。

悩んでいる間にも船は動いていますので、あっちへフラフラ、こっちへふらふら。。
早く判断しないとと焦れば焦るほどさらなる大混乱に陥ることがしばしば…

自分にとって方角は「苦手」な分野の一つであり、なんて自分は要領が悪いんだと実感することの一つです。

なので即時にどちらが北で、南で、東で、西で、という判断をつけられるという訓練、そして車のナビをノースアップの表示にして、自分がどこに向かって走っているかを意識することを日々実践しております。

 

 

操作方法の全体像が描きにくい

弊社の船で使用しているメインプロッターはGARMIN製です。一般的にGARMINといえば、今はスマートウォッチが馴染み深いかもしれません。

ボートレジャーの本場はアメリカを始めとする欧州であり、GARMINはアメリカ本社の企業ですので、必然的にオリジナルの取扱説明書は英語ですが日本語訳のものも付属されています。

機器内の言語も日本語になっているため、一見支障がないように思えます。

新しい機械を触る際、とりあえず直感的に触っていくタイプの人と、取扱説明書を読んでから触るタイプの人に分かれますが、自分は後者なのでまずはどんな機械なのかを知るためにひと通り読むわけです。

取扱説明書は機械の絵も書かれており、一見すごく分かりやすく書かれているような内容でした。

しかし、、その「機械の絵」というのが、どうも船についている機械とは明らかに違う形をしているのです…。

違う取扱説明書なのかなと思い何度か確認しましたが、やっぱり間違いはありません。

うーん、形は違っても中身は同じだからあまり気にしなくていいのかなと思い、とりあえずは書かれている項目通りに見て行きますが、そもそもそんなメニュー名がなかったり、遷移したページが行きたいページではなかったり、、ということが多発するわけです。

また、調べたいことがある場合キーワードになる言葉で索引から探そうと思っても、キーワードと思った単語が違うのか索引に載ってなかったり、あっても見当外れの内容であったりとなかなか難易度が高いです。

取説のトリセツが必要なレベルと個人的には思いますが、結局は触って仲良くなるしかない機械なんだな、という結論に至ります。

ちなみにYAMAHAのプロッターはガラケーみたいなイメージで使える馴染みやすい機械なので、国内メーカーと海外メーカーの違いによる障壁なのでしょう。

スマホと同じで、海外製って慣れるのには少し時間がかかりますね…。

 

たくさんの電源スイッチ

上述したGPSプロッター含め、車と同じように船でも同様にバッテリーを使用して、エンジンをかけたりライトをつけたり、いろいろな機械を動かします。

車のエンジンをかけようと思ったら、キーを差し込み回す、もしくはボタンスイッチで駆動しますよね。
それだけですべての機能がONになり、ワイパーもパワーウインドウもナビも、当たり前に使える状態になるので深く考える必要はありません。

一方船。

エンジンをかける時にONにするスイッチ、船内のコンセントを使う時のスイッチ、エアコン用のスイッチ、電動リール用のスイッチ、、、などたくさんの電源スイッチがあります。

そもそも船には複数のバッテリーを積載しており、それぞれの用途によって分けて使用するからという背景があるからなのですが、まーこれも大混乱です。

今でこそこの理屈を理解したものの、入社当初は「エンジンをかけろ」と言われたら手順通りにこなすのに精一杯で、何のためにたくさんのスイッチをONにする必要があるのかさっぱり意味が分かりませんでした。

一度トイレの手洗い用の水が出てこないことがあり、水タンクは満杯にしてきたはずなのになんでだろう、、と悩んでいたら、水を出すポンプの電源がOFFになっていたことが原因だったり。

そしてその電源も「直流」と「交流」とがあり、教えていただけばいただくほど自分の苦手スイッチがONになってしまうという始末。

昔から理科は嫌いじゃないけど苦手な分野です。

とりあえずは船の設備だけは完璧に理解しないとダメだなと四苦八苦しております。

 

見学やご利用のご相談は随時受付中です!

こんなヤツがいて本当に大丈夫なのか、、と不安にお思いになられるかもしれませんがご安心ください。
ちゃんと海と船に詳しいスタッフが複数在籍しております!

実際のプロッターを見てみたい、とか、船内設備ってどんなものがあるのかな、とか、興味を持たれましたらぜひお問い合わせください。

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見学やご利用の際には私がご案内させていただきますので、どうぞ気負わずに、気軽な気持ちでご連絡いただけると嬉しいです♪

 

ではでは今回はこのへんで。

最後までお読みいただきありがとうございました!